皆さま、こんにちは。福岡県中小企業振興センター専門家派遣プロジェクトマネージャーの林です。
だいぶ涼しくなってきました。心地よい季節が到来しましたが、新型コロナウィルスに対する警戒と、景気の先行き不安からか、行楽、観光についてはやはり盛り上がりを欠く状況のようです。
従来の顧客の行動が変化したということは、皆さまも十分に感じておられると思います。そして、これは元に戻ることはない、新しい行動パターンや需要が生じているということも受け入れられつつあるようです。
しかし、そのような現象について理解したとしても、この先どう対応すればよいかという具体的な行動については、なかなか答えが見つからないと悩んでおられる方も少なくないと思います。
そこで、今回は経営戦略の基本的な枠組みをご紹介します。
多くの経営者の方々のお話を聞いていますと、実はすでに戦略を考えて実行していることがほとんどです。ですから、決して難しくありません。
ただ、“紙に落として”目に見えるかたちにすると、頭の中がスッキリするはずです。
【ポーターの競争戦略】
一般的には下の図のようなかたちで示されます。簡単に言うと競争戦略の基本は3つしかないということです。
そして、中小企業が採るべき戦略は、原則として差別化戦略と集中戦略を組み合わせたものです。なぜかはお分かりになりますね?コスト競争では大手に勝つことはできないからです。
そうすると、自社の差別化要素は何か?という問いが生じます。
【SWOT分析】
おなじみのSWOT分析。下の表を一目見てもう説明の必要はないかもしれませんが、特に注目すべきは「強み」と「機会」です。このとき注意すべきなのは、客観的な視点を忘れないことです。戦(いくさ)でもそうですが、自分は強いと思い込んで攻め込むと、大抵返り討ちにあいます。
さて、自社の差別化要素(強み)を集中投下すべきところが見えてきましたが、どのように展開していけばよい
でしょうか。
今回は紙面を多めに取りましたので、続きは次回にします。